平成29年4月28日、黒江の町は「日本遺産」として、海南市が和歌山県・和歌山市と共同で申請した「絶景の宝庫 和歌の浦」が文化庁に認定されました。今現在は、黒江に残る古き良き時代の景色は日々、失われていっているように感じます。とても寂しい事ですが、その流れをどうにか変えていきたい。そんな風に私たちは考えて日々、活動しております。サクランプを立ち上げたきっかけは、その様な町のリノベーションに関われるクリエイターとなっていくという事。

今回、急なご依頼でしたが、海南市が動かすプロジェクト、観光客用の表示・サインにイラストを採用頂きました。とてもタイトなスケジュールと、出来るだけシンプルなイラストでないと、カッティングシートの素材での看板になるため、難しいというお話でした。イラストのデザインは、マンホールにありそうな白黒切り絵風をイメージして書きました。計3種類7本を設置致しました。少しの案内ですが、これを通して沢山の方がこの町を巡って頂ける手助けになるなら、ものすごく嬉しいです。3種類は、是非、町歩きをしつつ見つけて貰えれば★

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万葉の歌聖である山部赤人に「わかの浦に 潮満ちくれば潟を無み 芦辺をさして 鶴鳴きわたる」とよまれた和歌の聖地、和歌の浦。江戸時代に和歌の浦の景観を描いた「和歌浦十景」には、黒江湾周辺の風景が描かれています。この1300年の歴史が織り成す景観を、国内外の多くの皆さんに体験していただけるよう、日本遺産認定を契機に認知度の向上や地域活性化に努めていきます。

本当に小さな一歩ですが、これからの町おこし。今から町を一つずつ作って行きたいと思っております。

和歌山県海南市の黒江にて。